相反するものは比例する/狩心
る筆圧が
空虚なソラに見えないシを与える
静かに浸透していく壁の向こう側に、
僕の手が届かない花火の中心に
影の私の目が貼り付いている、
見ることを必要としない目が
釘漬けになってテンを泳いでいる、
壁一枚はさんで、触れ合うことができない
誰かの圧力の優しさと共にテンの中を泳いでいる
大好きなあの子が描いた絵を切って、厚紙に貼る 深夜
沢山の平和に、もう何度も同じ絵を貼ってきた
背景を変えては、すごいねと励まし合いながら
もうすでに全て説明し終えているのに、まだ生きている
十年前の自分が、今の自分より先回りして、
十年後に待機している恐怖を、
感じながら、深夜
大好きなあの子が描いた絵を切って、厚紙に貼っている
その厚紙の、パズルのピースを使ったゲームを2500円で売り出して
その利益で、二人で世界中を旅したいと思っている
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