靴下をはくまで/Seia
 
めに
ここにいるのです

わかるような
わからないような
わかったつもりになって
そうかそうか
というのはたやすいけども(わたしは)
はい(わたしは)
はいはい

わたしは
あなたがねがったから
ここにいるのです

そうだね
なんとなく
はなしが
ややこしくなりそうだね
シャツ
着替えるまで
あと何分
あるだろう

何度目かの
アラーム鳴りだして
気付く
とめるの
忘れていた

本棚の精霊
と呼ぶにはあまりにも
存在があやふやで
輪郭も
安定していない
まだ
本棚の奥から(わたしは)
聞こえる(わたしは)
あの
ごめんね
わたし
靴下はくね
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