海の声/
あおい満月
るのに、
心が放った矢は、
時としてありえない方向へむかう。
けれど私は、
迷うことなくあなたのドアを叩く。
分離した自己を、
必死で一つにまとめてあなたに差し出す。
私は私を空にして、
あなたをこのなかに取り込む。
苦い薬は、
あとで必ず実を結ぶと信じている。
私は私に降りかかる雨を光に変えていく
必ず変える。
この希望が、
生きていく証だから。
愛を、
その手が教えてくれたから。
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