幸せの神様/m.qyi
 
トルくらいの所ついて歩ってんだぜ。あきれるね。あいつのセーターの袖鼻水でテカテカだもんな、すぐわかんだよ。でもあいつあ、時々さ、道の真ん中につたってることあるんだ。まっさおな青空あおいでさ。そんで、あい方は平気な顔でどんどんあいつをおいてけぼりにして行っちゃうんだ、さも幸福だって顔してな。当の幸せの小僧が今にも泣きそうな時にだぜ。おめえな。ってな。でも、あいつあ、もうだめなんだ、群青の天空の果ての果てを見つめて一歩も動けなくなっちゃうんだ。宇宙が突き抜けちゃって、動けねえんだよ、そしてあいつがもう泣くよってときにさ、おれが先にいっちゃうんだな。早漏よ。そんで、雨がふんだな。天の邪鬼なんて、おれ、名
[次のページ]
戻る   Point(4)