巡礼/
レタス
ゆっくりと杖をつく父に
身体を寄せる幼子は
病を得た父の横顔を時折不安そうに垣間見ては
にこりと頬笑んだ
聖なる地は空の向こう遥かに
旅は果てしなく続く
流浪の中の愛情は互いの幸を祈り
絆を深めてゆく
天国の門を叩けるのは何時の日か
親として生まれ
子として生まれた不思議な縁
因果律は遍く降りそそいでいた
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