海になればいい(飽和編)/
涙(ルイ)
他人に迷惑をかけるばかりなんだ
死のう 死ななければならない
僕は君とともに死ぬことに決めました
死に場所はできれば冷たい冬の海がいい
ただ波の音しか聞こえない きれいな海の町へ行こう
そして暗くなるまで 波の音の中で眠ろう
霧雨が降ればいいね
僕らのもろくこわれそうな命のような
やさしい雨が降ればいいね
風は冷たい方がいい
ふたり疲れた躰寄せ合って
海の中で飽和しよう
やさしく そっと
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