羽ばたくならば/藤鈴呼
ゆれる ゆれる
しずくが ひとつ
ゆれる ゆれた
なみだが ふたつ
葉の上で キラキラ
一滴 ユラユラ
ちょっと 寂しげに
見えた瞳と かくれんぼ
ねぇ だいじょうぶ?
うん 大丈夫
小奇麗な 茎が
スックと立って
寄り添って いるよ
煙たげな 言葉だけ
排除するかのように
風が 通り抜けた
羽ばたくならば
もっと ずっと
上が イイ
空の 上まで?
あの 彼方まで
この次 あなたに
会える 日まで
こっちへ ゆらゆら
あっちへ ふらふら
色んな 気持ち
認めながら
活きましょうよ
まるで 白鳥が
羽根を広げるかの
如くに
時折 響く
甲高い声は
どうか ヒステリックに
散らかさないで
楚々として
いつも そんな風に
生きられなくっても
いいや
いいの
ここに いるだけで
あなたの 涙が
透明だったって
ちゃんと この目に
映って いるから
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