発作/なけま、たへるよんう゛くを
誰かを連れに来た赤いサイレンそのものが
近付いて近付いてもう嫌になるくらいで
それはそうと明日テストなのだが 休めるので嬉しい
呑気なのだが 辛気を拒んだ末路なのだが
再び九割九分発作なのだが 胸が物質で出来始めて
黒いやつに颯爽と鳴く方法だけ奪われて校庭に落ちていた空しい半身のセミのようにだが
鳥は傲慢なくらい優しいから セミに生まれていたら即時お迎えも来るのだが
召される地は病院で
刻まれて帰るのはこの邸宅なのだが
この体たらくよ動悸浅く
万に九千九百九十九を引き当てて
きっかり零秒前しかと
ペンを従僕に手術台へ
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