詩人の食卓/レタス
とても食えないから
詩人の食事は貧しくて
目玉焼きと納豆が精々のところ
まてまて！
立ち食いの天玉そばを思い出せ
松家の朝定食でもいい
そこに天国があるのだから
貧くともプライドを忘れてはならない
先祖からの言い伝えによれば
詩人とは関わってはいけないといわれている
遊びほうけた啄木は
金田一家によれば
石川五右衛門
とんでもない盗人だったのだ
エピキュリアンはパトロンに縋りつく
士農工商悪人詩人
誰かがそう言った
コロッケとメンチカツ
食事などはどうでもいい
精々三万円もあればかたがつく
詩を書いて稼ぐ路もない
何がどうあれ
どうでもいいことだ
戻る 編 削 Point(4)