さく果/
藤鈴呼
何度 拭っても 消えぬ泥濘の中
数年 待った
幾星霜 ねえ わたし 待ったの
月の女神が降臨するまで 待てなくて
自ら 走った
必死の足音が あなたの耳にも
届いたでしょう?
貴女が纏った 新しい名が
そろそろ 真実と成る
果実はね 熟すと 紅くなるんだって
信じて来た
ねぇ 違うよ
青い房の中に
無数の倖せが 詰まっているの
200個の 小人達が
包まれて 生きるのよ
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