旅の果て/
レタス
チキンサラダと
チーズトーストをなんとなく
頬張りながら
冷めた珈琲を啜り
永遠に続くフライトを待つ
くたびれたコートに包まれ
鉛色の雲に閉ざされている
ドゴール空港
混沌としたアジアは
彼にとって
永遠の夢だった
蓮の花びらはあまりにも遠い
彼には
その夢を描く才能もなく
ただ
空港のレストランで待つばかり
珈琲はすでに冷えていた
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