太陽のアイス/藤鈴呼
 

生きて いるの

冷たい 生ビール ばかりじゃあ
話が 盛り上がらないんでしょう?

橋を渡る時にはね
何時だって
斜め上を 見やるの

仕事帰りの ドライバーも
学生の サイクリングも
ごったまぜにして
小さな 山の端で 踊る

ねえ ここに
新幹線が 通るように なるんですって

へえ
素敵だね

ねえ
華麗だね

皆の 歓声が 聞こえる頃
橋が すっかり 完成する頃

もう 私達は
ここに 居ないけれど

願おうか
あの 
潰れそうで 蕩けそうな
一瞬の 舌触りを
妄想しながら

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