「あるところに、帰るところはあるけど孤独な人がいました」/モリマサ公
 
「あるところに、帰るところはあるけど孤独な人がいました」
その声を聞いてると
繊細で色々あふれてるのはわかって
とにかくわたしは森の中で土下座している
必死で生きててごめんねが
毛穴から蒸発して苦しい
もうなんだっていいんだをさらに蒸発して苦しい
いつか肉体はなくなるしを蒸発して苦しい
iPhoneを全開にして
意味不明の声をだしながらワイパー時々動かして
窓をとじたら車の中ではわたしなんにだってなれる
悪魔 カマキリ 忍者 ニンジン 靴下
帰り道が間違っていていつのまにか遠くに来ている
カーナビはとても静かな生きものだった
ここはどこ?
あわててウィンカーを右に。
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