卒業/
月
ガランとした教室
窓の外の木々が揺れた
頬を撫でる冷たい風
綿飴のような雲
ちらりとのぞく青の隙間
はらはら
風の動きにあわせて
風花が舞い踊る
はらはら
髪を飾る白い花
道を飾る白い花
さようなら
あまり実感がわかない
言いたいことはあるけど照れ臭い
口から出たのはいつもの言葉
バイバイ またね
言葉をのせた風花が
教室に吹き込んだ
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