陽炎/ガト
 
銀色に光る水しぶき
小学校の
プールが見えた

陽炎の中に
まぶしく輝く森

まるで
他人事のような
暑さの記憶

いつまでも 耳の奥に
歓声がこだましていた

一体
何年
心をさかのぼったのだろう

立ち止まる細い道に
プールはなく

ただ
懐かしい
土の匂いがしていた
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