〈ヘメロカリスの夏〉/
ハァモニィベル
鮮烈な闇の中で
炸裂する
赤い青空
遙かに千切れさった
芥子粒のような祈り
忘憂(ワスレ)草を身につけた群衆の
漠とした大地の上を
勿忘(ワスレナ)草を胸に抱いた乙女は
咳込みながら羽撃く
炎の蝶になって
宇宙の片隅の
片隅の片隅の片隅の
・・・・片隅で
目前の
今が燃えている
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