花園/梅昆布茶
 
伝えんとする意志が世界をきりとるとき
言葉が生まれるのかもしれない

飲みにさそった結婚前のきみに
きちんとこれからのぼくの計画を話そうと
想ったがなにもなかった

あなたの推薦をうけないまま
とってつけたような
理想で口説いて
やっとなんとかかぼくの

奥さんになったのに金のきれめが
縁のきれめとなるように子供とともにかぜのように去った

ことばは一輪の花になる
感じたものの味わいや響き
かおりと肌触り

そういったこころの一瞬をつみかさねて
ひとはいつか生を終えるものだろう

はるかな彼方に日常という虹がみえる
世界にはいつも風がふいている

ブレークスルーする必要もなく
すぐそこにある花園に迷いこんでみたらいいさ









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