つうう/
 

このまま泳いで いこうか
最後に泳ぎきったのは 夏休み
いい色をしているよ
青色と赤色の縞模様
泳ぎきったとき見えた
泣き顔の つううと冷たくなった頬を
藍色の瞳でぼんやりと写して
最後に小さく
少し見えたよって いうの
かぞえられるものはすくないけれど
いつも両手にもってる
ビー玉は薄紫の宝石だから

まあるいほっぺに触れたら
今日も泳いでいける
縞模様の先には なにがあるかなんて
わからないけれど
とおい とおい
海のおとがきこえ
耳を海水が つううと包むから
波のすべてが
月とおんなじように
やさしい
音になる





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