原始、言葉はそうであった/
コトバスキー
きの振動拍は
口にした瞬間に死が訪れても構わないと思うほどに
私の頭脳をとろけさせる
いちばん不味いのは愛をうたう時だ
あんな不快な音を奏でられてはたまらない
互いの想いを伝えるなら
いっそ爽やかに怒鳴りあえばよいものを
気色の悪い音から新しい生命が創り出されるなど
考えたくもない
今日も其れは空気の層のわずかな隙間に潜り込み
総ての言葉を食い尽くそうと自然の中に溶け込んでいる
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