接続詞が足りない。/竹森
 
ているのだけれど、その行為の目的は結果的にはただただ広大な花畑を荒野に変える事でしかなかったという感覚。

 各々の精神世界で僕らは無意識の内に、絶えざる忘却によって、何度でも人を殺しながら生きていかなければならない。殺意の意識やイメージによる殺害の実行などはそれと比べればむしろ優しいものですらある。なぜならそれは忘却とは正反対の、イメージの鮮明化という効果をもたらすから。透明なスープを満たしているのが無ではない様に、誰もが殺され(誰もが殺し)、誰もが死なない(誰もが死ねない)。忘却と想起の絶えざる反復運動。認識さえもが根源的にはそこに属するそれは、精神世界における酸化還元反応。精神世界に時間
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