関係者/涙(ルイ)
 
が確実に彼女の中に浸食し 蝕み
壊れてしまった


2月某日
彼女は大量のクスリと強い酒を浴びるほどに飲み干して
あっけなく死んでしまった


その数時間前まで ボクは彼女と電話でしゃべってた
彼女の方から電話してくるなんてめずらしいなと思いながら
受話器越しの彼女の声は 落ち着いてるようにも
震えているようにも聞こえた
少しの沈黙のあと 彼女はなにか云いたそうだったけれど
弱虫で卑怯なボクだから
なんだかそれを聞くのが 聞いてしまうのが恐ろしくて
ひたすらバカなことばかりひとりでしゃべり続けたんだ


ただひたすら バカみたいにしゃべり続けていたんだ




カンケーないじゃんってフリをして


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