さざなみ/もっぷ
 
っているのだ
父が死んだ一季 だけを
しばしば変人と呼ばれながら
相応しくあろうと工夫をしながら
まぼろしをみているのではない
 なぜ来たの
 みずうみは問う
 母のごと
 わたしのなみだ
 抱いてください
三文の短歌をせいいっぱいに並べながら
この 部屋もずたずたにしながら
北西風を待ちながらわたしはすでに
「狂」人であり
独りを知り尽くして
生きている理由など掴めないままの

またふゆだ


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