真実は何時も隠れん坊/藤鈴呼
そう 応えたのだけれど
本当の意味での 答えには なって いないよね
誰も 見知らぬ イモリが
池掃除を 待ち侘びて
春と一緒に 待ちきれなくって
どこかに かくれんぼう しているのかも
しれないんだもの
そんな事を 思いながら
また 魘された 夢の中で
ヤモリが 笑ってる
子供時代の 哀しい話を
思い出して しまったからかな
時は こんなにも早く 流れて行くのに
あの頃は ゆっくりと 感じていたよね
自らの 成長ばかりが 楽しみで
でも 一番 楽しみにしてくれていたのは
周りの 視線だったような 気もする
春 きますよ
そこかしこに 咲き始める芽が
ゆっくりと 伸びる頃
綺麗な色を 愛でる目が
幾つも 幾つも 笑う夢を
見ているの
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