きみのすべてよ応答せよ(ゴル投稿)/百均
はその中で育てている。夕食、君の冷蔵庫には少しばかりの酒と大量の卵しか入ってなかったね。小麦に自家製の酵母を練りこんで、膨らんだ生地を焼く前に落としてしまった君の話はどれも腐った牛乳より臭いが酷かった。けれど、零した牛乳は誰かが雑巾で拭いてあげなければならないね。それは酷く退屈だった。けれど、君の話はもう聞き飽きた。
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魂の食物、という名前の忘れたあるアメリカ人の詩の一篇を僕は君に話して、君は神様の話を返して、僕は庭にさいた名前をしらない花の話を、君は花の名前を、僕は名前を忘れようとして、君は忘れさせようとしなかった。君は焼きたての様々なことについて、世界を僕に話しながら、僕は水
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