ホムンクルス/和田カマリ
意識に行なったのだろうか
自分は認知症の傾向があるのだろうか
拷問のように長い夜
僕はじっと
そのOLさんのいすの上で過ごしていた
やがて寝てしまったのだろう
意識を失っていた僕
ただならぬ気配に目を覚ますと
彼女を含む数人のOLさんに囲まれていた
朝の当番で早出をしてきたのだろう
「きゃー、何これ汚いティッシュ。」
「誰の嫌がらせなのかしら。」
「証拠、証拠」
OLさん達にに写メを取られた後
僕はビニール手袋をした大好きな彼女に
トイレまで連れて行かれて
そこであっけなく流されてしまった
あまりにも短い人生だった
飛び出して半日も経っていない
ああなんだ
そういうことだったのか
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