ある四季/梅昆布茶
 
地軸のかたむきが季節をもたらすように
こころのかたむきは炎のまわりを公転し
くるくると自転し陰翳を刻みつづける

同乗したドライバー仲間と
仕事は5月と10月がいちばんいいね
あとは暑いとか寒いとか
一年中ぼやいているなんて話す

すべての生き物が違った時間をいきているのなら
あなたと私の時間は微妙にずれてゆく

だからそれぞれの四季をいきる
違った季節が交錯して蜜柑の実がたわわな
つかのまの風のなか空の高みを夢みる

それぞれの
地軸のかたむきでいきてゆく

いつかそれは法則や光速までも超えてしまう
そんな巡りもあっていいとも想うのだ







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