女子校の思い出、/左屋百色
く。
女の子が好きな女の子が描く
それとは、
まるで違う夢だね、
明日も明後日も学校だね、
女の子が好きな女の子がいては
いけないのかな、
ロボットみたい、みんな。
性別なんて、
(なくなって(ほしい(ほしくない、
国、数、理、社、現代詩、
授業が終わったら
夕立ちの中、君の肩に雨、
世界が濡れる。
奏でる雨風、コンビニで傘を買おう
教室は噂で視界がぼやけるよ、
黒板の字が見えないから
道に迷うよ、
詩なんて誰も読んでなかったよ、
(ダサいって(暗いって(そうだね、
本当は好きだったのに
本当に好きな事は誰にも言えなかった。
友達の気持ちがわかんない、
現代詩の方が、よほどわかるよ、
(わかるよ(わかんない(わかるよ
でも、あの日から、現代、詩の、
意味なんて全部わかってやらない。
今だって、全部なんて、絶対に、
わかってやらないよ。
思い出が
ざらざらしても
胸に集めて
それ以外は
すべて失ない
いけるとこまで、
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