無題/梓ゆい
・・。)
「覚悟は出来ていた・・・・。覚悟だけは・・・・。」
威嚇の様な一言で
あれよあれよと
杜の沿線にたった一人で放たれた・・・・。
「大丈夫・・・・?大丈夫・・・・?」
紫色の雲の下で
無責任な電話と共に
すりガラスに覆われたくろだかりが
決して見られぬようにと
引き波のごとく去ってゆく・・・・。
(ザーッ・・・・ザーッ・・・・ザーッ・・・・ザーッ・・・・。)
しっかりと見ていた・・・・。
忘れないように・忘れないようにと
汚点の一つに焼き付けた・・・・。
「覚悟は、出来ていた?本当に??」
怠っ
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