降ってくる/opus
 

首長竜はそこで
まるで雷鳴のような
叫び声を響き渡らせた

瞬間、
首長竜の首から上が吹き飛んだ
火をかいくぐり、
隕石の蜘蛛が現れ
その首をもぎり取った
隕石の蜘蛛は
そのまま東京タワーへ
降り立つと
その首をムシャムシャと食べ始めた

人々は歓声をあげた
神の使いが現れたのだと、
神は自分達を見捨ててなどいなかったのだと

そして、
隕石の蜘蛛は
肉を平らげ、
骨だけになった首を
地面に落とすと
ガードレールに車体が擦れるような
鳴き声をあげ
1人
1人
生き残った人々を
捕らえ始めた





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