ナニカ/草野大悟２
。だってほらあの子目鼻立ちがはっきりしていて、とても可愛いでしょ、だからちょくちょくしのぶちゃんの教室覗きにいくみたい」
「そうなんですか。いやあ、おかげさまで助かりました、ありがとうございました」
「あら、もう帰るの？ わたし週刊誌に載るのかしら？」
田沼はそそくさとその場を離れた。
次に、田沼が訪ねたのは荒木警察署だった。
広報責任者である副署長の所へ行き、名刺を差し出すと、副署長は一瞬嫌な顔をした。
「東京からはるばる、今度は何よ？ また、あの事故の時みたいに騒ぎ立てるんじゃないだろうな？」
「そう、なるかもしれません」
副署長は、今度は露骨に嫌な顔をした。
「何か
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