私達に名前なんかなかった/モリマサ公
られて
みたいなことを
ドライブに連れてってくれた光の渦の中に吐き出す
ことばにすれば傷つくけどそんな傷じゃ死なない
捏造した傷なんか本当にばかみたいだ
このときのためにキャバクラでナンバーワンやっててよかった
みたいなことを受話器ごしにいうと
少し人の話を聞けるようになったねといってくれた
ミラーボールが無音で回っているのをたった1人でみつめる
ごめんねやっぱりよくないきもちはぬぐいきれなくて
ごめんね許して突き落とす才能を発揮しちゃって
わたしも
おもいきり落ちていくから
一緒にものすごく痛くなりたい
それがどんな場所のどんな痛みなのかこまかく教えて欲しい
それからわたしもぐしゃぐしゃになったところ見せて
まっかな笑い声をあげるから
ネコ飼ってる訳じゃないから
家に帰る理由がみつからないという
むなしみという言葉を彼は放って
わたしに新しい名前をつけて
呼ぶから
ちからいっぱい
ぶつかる
今
戻る 編 削 Point(4)