白い幻影/凍月
 


冬の凍りついた夜景が
静かに僕を包み
孤独と悲しみと思い出がまた
僕の溜め息に白く輝く

その白さが思い出させる
君の手の白
僕の記憶を上書きして
君が忘れられない
目の前が君の白に染まり
何も見えない
手袋をしても手が動かない
君がいないから


一陣の風が木の葉を運ぶ
軽快なリズムが
君の足音のリズムに聞こえて
横を振り向くけど
失望から生まれた
僕の溜め息は
白い幻影
白い君の幻影



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