野菜戦士オコポちゃん?/まきしむ
 
ありません。」
 「それは...砂場かなにかに自分で用を足す、ということですか。」
 「おっしゃる通り。犬同然ですからね。クローン人間を作る試験段階として、赤子以上には成長しないこの『ベイビー・ドッグ』が開発されたのです。」
 ほう、知らなかった、しかし...と、戸惑う夫の横を通りレジへと向かう夫人の顔は少女のように煌めいている。やれやれ、そう首を振る夫も、まんざらではなかったのだ。彼は妻を愛していた。
ベイビードッグには自我があった。
ベイビードッグは、クローン実験に参加したメンバーの一人、科
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