ただしい孤独について/梅昆布茶
 
ただしい孤独は
凛として涼やかな音色であった

愛しい憂鬱は
窓辺に花をさして髪を梳かす

美しい季節は
褒めそやされて散る花びら達で
そこそこ保たれるものだ

どうしようもない時間は
誰かとキスをして費やすがいい

なにかを考えるよりは
直截的で感覚を説得するものに
従う方が楽しい

誰も善悪を知らず
それを問わない世界で遊ぶ
苦しみを引き連れて

いつか自分の言葉に立ち返る
曖昧で不完全で
それでも綴ってみようかとおもう

さいきん所有しないことが
いちばん自由なんだなって

維持することや
持続することに
ちょっと疲れているのかもしれない

借り物ならそれらしく
つつましく生きている人と
話したい

ふとそうおもった

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