顔の無い人たちの憂鬱/opus
 
いや、呼ぶのは別に問題ない
その呼び方に問題があったのだ!!

「立つんだ!!
立つんだ、ジョ〜〜〜〜〜〜〜ォ!!」

吹き出す二人!!
ビックリする犬!!
事態に気付く僕!!
走り出す犬!!
紐を放してしまった僕!!
笑う二人!!
凄い勢いでかける犬!!
追いかける僕!!
まだ笑っている二人!!

そして、
走るに連れ、
笑い声はだんだん遠ざかり、
犬を捕まえた時には、
もうそこは公園の外で、
二人の姿はもう見えない

あぁ、何と言う事か
僕は頭を抱える
犬は舌を出して
ハァハァ
ハァハァ

とりあえず、
二人の状況が
少しでも好転してくれるのなら
それに越した事はないのだけど





戻る   Point(2)