石が流れて木の葉が沈む/涙(ルイ)
 
正体に気が付くけれど
それでもまだ忘れることができないでいるのね
やさしくされた思い出も 抱きしめられた感触も
あばたもえくぼ
とんだえくぼもあったものだと
早いとこ目が覚めてくれたらいいのだけれど


あさりやはまぐりはいいわ
だっていつも2つピッタリくっついて離れない
両想いのふたりなんですもの
アタシなんてひとり岩場にしがみついて
打ち寄せる波を体に浴びながら
恋しいあのお方のことばかり考えているのよ
多分あの方は アタシがひそかに慕い続けていることさえ知らない
え? 気持ちを伝えたらどうかって?
嫌われたりしたらどうするのよ
いいのよ いいの
こうしてあ
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