ねないのだれだ/佐々井
 



 *お母さまお父さまへ


   子どもはちゃんと時間通りに寝てはくれないものですね。
   けれど睡眠は心と体の成長にとって何より大切なことです。
   お母さまお父さまが優しく読んで聞かせ、楽しくお休み出来ることを願っています。

































私が誰もが寝静まる頃までこれを書いているのは、眠れないという理由だろうか。
書いている間にも、彼らは私に問いかけるのだ。

「お前は嘘だろう」



「私は嘘ではない」

そう一言ずつ交えるだけが、もう何十年も続いている。
私は彼らに満足の行く応えを差し出すことが出来ているのだろうか?
わからない。
ただわかることは、私たちはこれからも繰り返してゆくだろう、そのこと。
今日もまた、眠れずに朝を迎える。
寒さで鼻がツンとして。
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