また、イスのせい/「ま」の字
 
ぬのが
経済というものの流儀である

なあ、ほんとうに死んでいるのか
嫌なこと訊くなよ
だけど…
うるさいな いまさらどう言うんだ
まだ息があるだの
果てはこんなで見捨てあうの
どうにかなったの ならないの
そんなことを

 また イスのせい

黒く揺れる草の穂の向こうにのぞく空
それを卑屈に低い場所から眺めては
その名をズバリと言い当ててしまって
そのたびゲラゲラと嘲う
あんたらあつくるしいんだがねえ
いいやただ、土手にすわって空を眺めているだけだよ
俺たちは政治家や まして思想家になる道を選びはしなかった
さあ、歳月は戻らないから
つめたく夕日をお迎
[次のページ]
戻る   Point(2)