おんなのこたちによるおんなのこたちのための/比良末潮里
飛び越えて
向こう側
暗号化されたオリジナリティ
もうミクロ級
大多数が知らないのに
知らないことが罪みたいに
純粋を含んだ鋭い眼球
こちらを向いた
おんなのたちのおんなのこたちによる
おんなのこたちだけの
言葉
で
いつも
息ができなくなる
おじさんがどんなに手を伸ばしても幾つも掻い潜って
おばさんがどんなに罵ってみたところで全てを掻き分けて
電車から溢れ出す
おんなのこたちのスカート
舞い上がり
全てがそこへひれ伏すくらいに
どんなにひとつひとつ
手折ったところで
誰も消せやしない
おんなのこたちは
いつもどこかで
滅せられても
また生まれ出す
生まれ出す
おんなこたちのおんなのこたちによるおんなのこたちの
言葉を
紡いで
DNAが連なって
途切れない
ねえ
遺伝子レヴェル
失って尚
途切れない
電気信号
駆け巡って
尚
時間軸も忘れて
明滅する
星々
おんなのこたちのおんなのこたちによる
おんなのこたちのための宇宙
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