一行の夢/ハァモニィベル
 

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キリストが、エレベーターの「開く」ボタンを押したまま待っている。

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一行の人生が、いま、谷底へ向かって続いている。必死で、句読点にしがみつく。

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砂漠で数え切れぬ砂を数えている俺。古代の王たちが死んだ眼差しでそれを見てる。

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          【一行*詩】
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焼却処分された愛が、世界を吹き飛ばしてから、消え失せた空の消息は、神すらも知らない。

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自身の手のひらを見つめる時、自己の運命の行き先はそこにある。

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   (いま、世界を括弧に入れて持ち歩いてる。)

             








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