素敵なパンツだね/末下りょう
入ってバイバイした
パイパンのきみの下着の色は覚えてない
とっくに未知は散らばった
ハンカチ持つのも随分まえにやめた
涙を拭くまえの泣き顔にキスしたいから
通りのペットショップの店先で籠の鳥たちがないてる
ジュウシマツは文法をなくってさ
鯨に似てるらしい
状況と歌の対応だ
求愛は進化の糧だチョメチョメしたいのさ
でもフラれたジュウシマツはやばいな
そいつはきっと病んで鳥の文法を捨てるよ
そんで狂ったジュウシマツは頼りない枝の先っちょで
きっと詩をさえずり始めるな
人類はこりずに10万年前とたいして変わらない文法つかってるってさ
それ以前は詩をないてたか
きみのパンツの色はたぶん桜色だった
それがロマンス、いや郷愁ってもんさ
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