港町にて/うみこ
 

煌めくものも 夜の海も
涙に包まれて消えていく

朝焼けの岬も 発つ船も
そこにうつっていた

遠い空も海も
一つすくえば君の色

優しく吹く愛しさが
胸に広がって止まらない



夕暮れの甘さと寂しさがまだ残っていて
それが嬉しくて

港から悲しみへ潜っても無くさない

ここからどこまでも夢を見て
寒空に残されても終わらない
君が好きだった本
君を好きだった時間

海風でめくられてゆく
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