掴みかけた友情/北村 守通
ゃれ
次に
買い物袋を嗅ぎ
そして
もう一度
頭上の視点を確認し
後ろ足を
蹴り上げる
やわらかい毛だ
まんまるい眼だ
掴みやすい首輪だ
軽い身体だ
こ
こいつを
そのままぶん投げたら
ど
どこまで飛んでゆくんだろう
そ
れとも
キラキラ輝く
アスファルトに叩きつけたら
どん
なやわらかい音が
聞こえるのだろ う
静かに渦を巻く
粘度の高い欲情に
指先が震えかけたとき
やっぱり
そいつと目が合った
その眼は
丸い
この世で一番
まんまるい
そいつが
キラキラ輝
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