アイソポスの忘れ物/ハァモニィベル
き、人間の食べ方を珍しがったサティロスが訊く、
それは何をしているのか?
―冷たい息を吹きつけて汁を冷ましているんだ(―そうか人間とは便利なものだ)
突然、サティロスは席を立つ!
(ー同じ口から、熱いものも吐ければ、冷たいものも吐ける)
そんな人間と、つき合うことはできない!―残念だよ
そう一言いい残すと、あっという間にサティロスは、あの森の奥深くへと去ってしまった。
人間は、一体何がいけなかったのか解らず、ポカンとしたまま
開いた扉からのぞく夜空に寂しさを覚えた
10:心臓の涎れ---2015/02/05(水)
俺もサティロスに怒られるご都合主義者
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