二十歳(はたち)のエチュード/草野大悟2
`カリブ海`の色はコバルトブルー
チラチラ輝くグラスの中には
チェリーが一個
「乾杯!!」
カチッと音を出して
ピリリと震えたグラスを
唇につけると
カリブ海の青い香りが
広がって行った。
明日になれば
これくらい青い海が見られる。
兄ちゃんに好きな
住吉の青く広がる海が
見られる。
胸の中は アルコールに
燃えて 炎となった。
スクリュードライバーとエッグノッグ
酔いが早くて
頭がずきずきと痛んだ。
最後のエッグノッグは
兄ちゃんに半分飲んでもらった。
ボクシング部の眼のきれいな人と会った。
兄ちゃんの部屋に帰りついたのは
10時過ぎだっ
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