夏の終わり/なるせ
 
ありもしない永遠を世界は紡ぎ、夢を見せるのだろう。わたしたちに。



夏の風は優しい。優しくて残酷で、ときおり哀しくなる。
終わりの近づいた夏のかおりにてのひらを沈めて
裸足の少女は荒野を駆けていく。

一人きりで。






















向日葵が揺れる。   揺れる。               揺れる。


















(あなたはどこにいるの?)




















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