スノーマンと雪だるま/
夏美かをる
」
「だるまって何だい?」
ホストマザー特製のポテトスープで昼食を取った後
三人で散歩に出かければ
すらりとした長身のスノーマンが
そこにもあそこにも誇らしげに立ってる
ずんぐりむっくり体型の 我らが日本男児は
いささか居心地悪そうに 曖昧な笑顔を浮かべて佇んでいる
いつの間にか魔法の粉は降り止んでいて
雲間から光が差し込んでいる
きっと明日の朝
スーツを着込んだ私が車に乗り込む頃には
彼らはただの雪の塊になっているんだろう
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