午後2時の太陽/葉月桜子
 
してほしかった
逃げたかった

幼い子供が つい欲張って
どんぐりを たくさんたくさん拾いすぎたから
お母さんの用意した ビニール袋では
入りきらなくて
帰り道に こぼれ溢れて 気づけばあたり一面に
広がって 泣きわめいてた

どうしようもないこと

だってこの先どうなるかなんて
子供だって大人だって分からないから

目の前の 幸せ
今日もそっと胸に閉じこめる






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