愛を試そう。/愛心
は目を向けないよう心がけている。
どんなに死にたくても腹は減るようで、買い置きのカップ麺や冷凍食品をちまちまと口に運んでいることが多かった。
弁護する訳じゃないが、彼女はいつもは自炊をする。薄めの味付けで、僕はもう少し濃い方が好きだけど、彼女が期待に満ちた、微かに不安が翳る瞳で僕を見つめるから僕はいつも「美味しいよ」と笑う。嘘ではないし。
彼女のこの期間の間は、僕が彼女の世話をする。
この時期の彼女の生活能力は格段に落ちるから。
風呂に入ったまま溺れかけてたり、冷えた体で夜明けまで起きていたり、身繕いを忘れていたり、メチャクチャな食事をし出したりなんてことが多々起きるからだ。
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