そして繊細の雨/ねことら
 




「ふかく掘った穴のそこでねじを一つ一つしめていく。でもきっと、さいごにせかいがまたこわれていく。ホログラムの線がうすくひかってきれい。やわらかな糸をまとって。きみもひかっている。まいにち、夜をぶんかいして、ねむろう。」



「オレンジ、ブルー、グリーン。色とりどりのゼリーがクラッシュして、降った。傘なんてないし、カラフルに宇宙服は染まった。ぼくらはわらった。真空で、音はきこえなかった。」



「メリークリスマス」わたしはほほえむ。



「なにかいった?」わからないままぼくも笑っていた。







どこかのくに、どこかの時間軸で。
また遠くからふたりはデッサンをつづける。
それは、たぶん祈りに似ている。



どのような結末でも、どのようなかたちでも、
ふたりがずっと、そのままでいられるように、
それだけを、おもいながら、
ただ、






















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